さざえ堂(栄螺堂)は、サザエの貝のように螺旋状の回廊が連なった木造の仏塔である。Wikipediaによるよ、江戸後期に関東から東北地方に発達した建築様式だが、現存する栄螺堂は8つしかないという。
会津さざえ堂もその一つで、戊辰戦争の際に非業の最後を遂げた白虎隊の墓がある飯盛山の麓にある。堂内は二重螺旋構造になっており、入口から出口まで同じルートを辿ることはない。かつては堂内に三十三観音が祀られ、この堂内を一巡しただけで三十三観音参りが成就したことになったというのだが、今はこの三十三観音は別の場所に安置されている。
それにしても、上に行くたびに螺旋状にねじれていく複雑な構造を、よくも木造で創り上げた当時の人々の知性と技術力に驚嘆するとともに、さざえ堂内に一歩足を踏み入れた 瞬間から異次元へ迷い込んだような錯覚に陥る浮遊感は、この会津さざえ堂ならではの絶対唯一の存在なのではないかと思う。
正式名称 | 円通三匝堂 |
所在地 | 福島県会津若松市 一箕町八幡弁天下11404 |
別名 | 会津さざえ堂、栄螺堂 |
築造年代 | 1796年(寛政8年) |
構造 | 木造・六角三層 |